2012年5月20日日曜日

小満


 明日5月21日に繰り広げられる世紀の天体ショーの「金環日食」話題は連日報道されていますが、観測できる地域ではお天気はいかがなんでしょうね。
ここ大阪は少し曇り空とか・・。何とか朝7時半頃は雲が晴れてほしいですね。
という私は、21日月曜日のその時間は、京都へ向かう電車の中なんですが、車内がどんな風になるのか、今から楽しみです。
私が所属する「日本カレンダー暦文化振興協会」(暦文協)では、この金環日食については、昨年暮れあたりから、今年の暦のお話をする際に折に触れ、その歴史的瞬間のことを説明してきていました。
「カレンダー」と「暦」と「太陽」と「月」は切っても切れない関係にあるので、当協会理事の国立天文台の先生もニュースやワイドショーでよく顔を見かけます。
21日には国立天文台のHPでは、ライブ配信をするようですので、ぜひ、見てみてください。
と少し宣伝をさせていただき…。

さて、その華やかな「金環日食」の陰で、ひっそり「暦」は動きます。
21日は二十四節気の8番目の「小満」(しょうまん)。
万物が次第に成長して、生気が充ち、草木繁る頃を言います。
昨秋に蒔いた麦などの穂が付き、少し満足する=小満とも言われます。
「万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る」

麦畑が緑黄色に色付き始め、麦の穂が熟す頃なので、この頃を「麦秋(ばくしゅう・むぎあき)」とも言い、収穫期を迎えます。これから収穫される「麦」でおいしい「ビール」が作られるというわけ・・感謝です…。
「秋」と表現するのは、本来の季節を表す「秋」以外に、「百穀成熟期」という意味もあります。だから、麦にとってはこの時期が「秋」なんですね。
そういえば、私の田舎の叔母は田畑の刈入れ、収穫する時期になると「そろそろ秋やなぁ」というのも、納得です。
次の節気、6月初めの「芒種」までは比較的いいお天気が続き、ぼちぼち梅雨への準備をし、日本のメインディッシュ「米」のシーズンを待ちます。

この初夏の季節、仕事でもプライベートでもいろいろなところに出かけることが多い季節。
ぜひ、その五感で「季節」を味わってください。
私も、「季節」を味わいに出かけたいと思っています。

2012年5月2日水曜日

立夏


55日は「屋根より高い鯉のぼり~~♪」で知られる、「こどもの日」。
33日の女の子のお祭りに対し、特に、男子の成長を願う日となっています。
正式には、「端午の節句」です。
以前Facebookには書いたのですが、中国からの伝承で、1年に5つの「節句」があり、伝統的な年中行事を行う日のことを言います。
1月7日(人日・七草) 3月3日(上巳・桃) 5月5日(端午・菖蒲) 7月7日(七夕・竹、笹) 9月9日(重陽・菊)の5つです。
「端午」とは・・・「端」は「始まり」を意味し、「午」(ご、うま)は午の月の最初の午の日を祝っていたのですが、「午」=「五」に通じることから、55日が「端午の節句」となったようです…。

さて、節句の話はまた改めてとして…。
55日は「端午の節句」と同時に今年は「立夏」(りっか)となります。
立夏は二十四節気の第7番目。
1年を4つに分け、それぞれの季節に「立」をつけ、区分する方法です。
「立春」(24日)から一年が始まり、「立夏」「立秋」「立冬」となります。

夏の気配が感じられ、「啓蟄」(35日)で冬眠から目覚めた蛙がそろそろ鳴き始めるころ。
「夏の立つがゆへなり」
暦の上では、「春分」と「夏至」の中間で、「立秋」の前日までが夏となります。
たしかに、例年ゴールデンウィークとなると、急に初夏のようになるのも、うなづけますね。
(今日はちょっと予想外に雨模様ですが…)

「立夏」が過ぎれば、ぼちぼちと田植えが始まり、「米」を中心に農事暦が動きます。
(日本列島は長いので、地域で様々ですが…。)

この「立夏」の頃は、花々がとてもきれいな色を奏でます。
特に、「藤」  「杜若」(かきつばた)  「花菖蒲」などと、昔から高貴な色として、日本をや中国、欧州などで、尊ばれてきた「紫」色が際立ちます。
私も大好きな色の季節がやってきます。

明日からはしばらくのお休み、少し仕事を忘れ、ゆっくりと春を惜しみ、初夏を楽しんでください。
(って、なかなか off にして休めないのよね~~~)