2015年10月29日木曜日

10月29日~ 七十二候 霎時施(こさめときどきふる)


秋から冬に移行していくこの頃、二十四節気「霜降」の次項は
七十二候「霎時施」(こさめときどきふる)だいたい今年は10月29日から11月2日あたり。

秋時雨が通り雨のようにさっと降り、また青空が広がるといった具合のこと。
そうやって、秋が深まり、人も、動物も、植物も冬支度をして行く時季となります。
「時雨」もいろいろで、強く降りながら通り過ぎる雨は「村時雨」や小さい場所にだけ降る雨は「片時雨」と言ったりします。この雨がやがて気温が下がると霜となっていくと言われています。
「秋の夕暮はつるべ落とし」といったり、「女心と秋の空」という言葉もあるように(これに賛成するか、否かは別討論ということになりそうですが…)、この気まぐれな空の具合と、夕暮れの肌寒さが冬へと近づいていく証なんでしょうね。

 さて、今週の1027日という日は、暦ではないのですが、少しだけ私の仕事にもかかわる記念日があります。
 読書週間が始まる初日で「文字・活字文化の日」となっています。2005年に制定されたのですが、要約すると、
文字を用いて表現された物を読んだり、書いたりする活動を進め、文化的所産を「文字・活字文化」と定義し、国民が等しく豊かな文字・活字文化の恵沢を享受できる環境を整備すること。
近年、国民の活字離れが進み、読解力や文章表現力が急速に低下してきているため、これに歯止めをかけようと、公立図書館の設置、学校教育における言語力の養成と向上、学術的出版物の出版支援などの施策を進めるように定められたようです。
 より多くの本と出会って、文字から教養、見聞を広めてほしいということでしょう。

 私は紙の上に印字された「文字」が好きです。仕事で「印刷」というもの少し関わり、「言葉」というものにも深く関わってきているせいでしょうか。
これだけパソコンやネットを利用し、読書も検索もでき、スマートフォンを片時も離さずという生活をしていても、「文字」やそれにまつわる「絵」や「写真」などは印刷物でないとどうも体に落とし込めないというか…なかなか固い頭なのでしょうか。
どうも、紙の手ざわり、重みを感じることが好きなようです。

 最近は公共の図書館のあり方もずいぶん様変わりしてきていますね。
やはり、私は図書館とは雑誌や流行作家の小説から一部の専門家しか読まないような希少で高価な本まで、柔軟な感覚と、地域性も出しながら、ある部分偏ることなく、「本」を網羅してもらいたいと思います。

 さて、秋の夜長、たまっている「本」を読んで過ごしたいと思いますが、どうも年末までの繁忙期の仕事優先で、今夜も「本」を枕にあっという間に、眠りにつきそうです。